●半導体物理の基本事項

 一言で半導体物理と言っても広範囲な専門分野で、これから半導体技術業務をはじめる人が専門書を読んで習得するには非常に時間がかかります。
 しかしながら半導体技術分野の基礎知識になっている半導体物理はこの分野の技術者にとっては必須であります。また、半導体デバイスの動作の基本になっている半導体中の電子キャリアや正孔キャリアのふるまいについて最小限の事を理解しておくことは広い視野、創造性、製品不具合の対処等の観点からも必要で重要です。

 本テキストはいくつかの半導体物理の基本事項を端的に記述したものです。これから半導体製品の設計・開発、プロセス開発、製造等の技術業務をはじめるので、半導体物理の基礎知識を学習したい人、およびこの分野でいくらかの経験があるが半導体物理の基礎知識の理解を更に深めたい人で時間を長くかけられない人を対象に短期間研修用に作成されたものです。

 研修期間は1日または2日間を考えて作成されています。 

テキスト目次

[Ⅰ]半導体の性質

 1.半導体の一般的性質
 2.シリコンの性質
 3.導電

[Ⅱ]エネルギー帯電論

 1.結晶と電子のエネルギー
 2.エネルギー帯
 3.シリコンのエネルギー帯
 4.半導体、金属、絶縁体のエネルギー帯

[Ⅲ]半導体のタイプと濃度

 1.真性半導体とキャリア濃度
 2.不純物半導体とキャリア濃度
 3.不純物半導体キャリア濃度の温度特性

[Ⅳ]半導体の電子とホール

 1.フェルミーディラックの分布関数 
 2.フェルミーディラックの分布関数の近似式
 3.電子とホールの濃度 
 4.フェルミー電位

[Ⅴ]キャリア移動度と導電率

 1.ドリフト  
 2.移動度  
 3.半導体の導電率 

[Ⅵ]PN接合

 1.PN接合の形成  
 2.接合の接触電位差  
 3.空乏層の幅  
 4.PN接合の電気特性

 付録1 元素の周期律表

 付録2 核外電子の表